オレがトーリスのご主人様! めいどえっち編その2


 背中から倒れこむと、大きなソファがぼすんと揺れた。
ポーランドの上に乗りかかるような形になったリトアニアは慌てて立ち上がろうとするけれど、腰を強く掴まれてうまく動けない。
「ね、ポーランド……」
「ん」
 戸惑って名前を呼ぶと唇を塞がれた。
そっと唇を開いて受け入れると角度を変えて何度も何度も吸い付かれる。
頭がぼんやりして、いつの間にか自分から夢中で舌を絡めていた。
「リトやらし」
 小さくささやかれたと思うと背中に直接触れられた。
驚いて振り向くといつの間にかエプロンのリボンを解かれ、ボタンをはずされていた。
背骨をたどるように撫でられてソファについた手が震える。
細い指は背を滑り、脇をくすぐるように動く。
「っやぁあ…」
 リトアニアはむずがゆさに身悶えた。
脇まで手を伸ばされると自然と体が密着してゆるく勃ち上がりはじめたものを意識させられる。
堪らなくなって腰を摺り寄せると、背中から差し込まれた手が尻を掴んだ。
「リト、前触ってほしい?」
「うんっ、欲しい……もっとぉ…」
 濡れた目で見つめながら哀願すると、ポーランドは少しだけ困ったような、呆れたような不思議な表情をした。
けれどとにかく早く触って欲しいリトアニアはポーランドの頬や首筋にあちこちくちづける。
「このままじゃ触れんし、ちょっと待っとけし」
 体に乗り上げたまま密着してくるリトアニアを少し宥めて退かすと、ポーランドはソファから離れた。
雑多に物が詰まったテーブルの上の小物入れからボディバターを探し出す。
ソファを見ればちょんと腰掛けたリトアニアは両膝をもじもじとこすり合わせていて、いっそ淫乱なほどの様子に初めてではないのだろうなと思う。
てっきりこんな行為には慣れていないと思っていたのに、誘った言葉の恥じらいのなさ、対する視線の無垢さは経験者のそれのように見える……
「ポーランドぉ…まだ……?」
 立ったままで考えていたら、とうとう焦れたのか艶めく声で呼ばれた。
ポーランドはいけないと思い直してソファに戻り、額に唇を落とす。
「お待たせだし」
 ひとまずボディバターを置くとソファに腰掛けてリトアニアを促し、ポーランドの両足をまたぐ形で膝立ちにさせる。
両手は肩に導き体をうまく支えられるようにすると、長いスカートを捲り上げる。
期待をしていたのかリトアニアのものは下着の中で張り詰めていて、ぐじゅぐじゅに濡れているのが脱がさずともわかった。
「リト、触ってないのにもう濡れとるよ?色とか形とか、脱がさんくてもわかるし」
「やだぁ…」
 恥らって首を振るリトアニアの下着に手をかけ、膝までぐっと引き下げる。
スカートを抑えているのと逆の手で先端をぴんとはじくと、リトアニアはびくんと体を跳ねさせた。
感度のよい反応に満足し、ポーランドはボディバターのチューブを拾う。
「なんでそんなのがあるの…?」
「乾燥すると手が痛いやろ。だから」
 一度スカートを下ろし、リトアニアの右手を取ると指先にボディバターを塗りたくった。
「ポーランド……?」
 戸惑った声をかけられて、ポーランドは二重の意味でいやらしい笑みを向けた。
「リト、自分で慣らすし」
「え……」
「そしたら俺の手が空くやろ?前弄っといてやるから」
 リトアニアの手を握って後ろへと導いてやり、もう片方の手で前の括れを引っかくとリトアニアの瞳の中で恥じらいよりも欲望が勝るのがわかった。
ポーランドからは見えなかったけれど、短い爪の指先が入り口にボディバターを塗りたくるように動いたのが添えた手の感じでわかる。
ゆっくりと拡張するように、指が一本飲み込まれた。
 薄く唇を開いて喘ぐリトアニアを見つめながら、ポーランドは約束どおりに前を弄ってやる。
けれど長いスカートに隠れて見えないのがつまらなくて、一度離してスカートを捲くるとリトアニアの口に咥えさせた。
はじめは少し驚いた様子を見せたけれど、リトアニアは抵抗らしい抵抗もせずに咥え込んだ。
 あらわになった屹立を握って、やわやわと扱いてやる。
とめどなくあふれる先走りを掬って先端に塗りつけ、そのままぐりぐりと刺激する。
するとリトアニアは口をふさがれて声が出せない分、素直に体全体を震わせた。
後ろを一生懸命慣らそうとしているけれど、おかげでなかなか手が動かない。
ポーランドは添えた手で、促すように二本目の指を宛がわせる。
少しずつこすり付けるようにさせただけでリトアニアは自分から上手に飲み込ませた。
「リト、上手」
「っ、ふぅうっ……!!」
 ご褒美とばかりに強く刺激をすると堪らなかったのか温かい白濁がほとばしる。
何度か扱いてすべて出させると、リトアニアの口からスカートがはらりと落ちた。
そのまま崩れた体を受け止めると、ポーランドは手探りで後ろの様子を確かめる。
二本の指を咥えたそこにもう一本、ポーランドの指を押し込んでみると十分弛んでいたのかあっさりと咥えてしまう。
これなら大丈夫だろうと指をすべて抜かせる。
「リト、挿れるからな」
 宣言すると返事も待たずにスラックスの前をくつろげ、くったりとしたリトアニアの体を少しだけ持ち上げる。
そして後ろに宛がうと、重力に任せて一気に貫いた。
「っあああぁ!」
 急に押し入った質量にリトアニアは高い声を上げる。
同時にぎゅうっと締め付けられてポーランドは顔をしかめた。
十分慣らさせたにもかかわらず本当に初めてではないのかと疑うほどにリトアニアの中はきつく、すべてを持っていかれそうになる。
 何とかやり過ごすと腰を抱き、ぐっと突き上げた。
上下にばかり動かしていると物足りないのか、リトアニアの腰が軽く前後に揺れ始める。
それでも自分からは動くまいとしているようで、少し動いてはすぐに止まってしまう。
「別に我慢せんでもいいから…好きな風に動けし」
 ささやいてやるとリトアニアは泣きそうな目でポーランドを見つめ、それからおずおずと腰を回しだした。
そうするといいところに当たって声が抑えられないらしく、艶めいた声で高く鳴いた。
「あ、あぁっ…ポーランド、きもちいっ……きもちいいよ……」
 きゅうきゅうと断続的に締め付けられてポーランドは押し寄せる快感に眉根を寄せた。
そろそろ頃合だと、腰の動きはそのままに放っておいたままのリトアニアのものに触れる。
一度達してから触れていないのにそこはきつく張り詰めて、どろどろに溶けていた。
括れをそっと撫でたかと思うときつく握り、緩急をつけて刺激するとリトアニアは背を大きくしならせた。
「ああっ!う、んあ、あ、駄目、もおっ……!」
 無意識にであろう、腰の動きが早くなる。
緑の瞳はすでにポーランドしか映しておらず、髪が乱れエプロンがずり落ちるのも気にせず無我夢中で腰を動かしていた。
「リト、もうイっていいしっ……」
「あああぁっ…!」
 ポーランドが切羽詰った声で耳をくすぐると、リトアニアはひときわ大きく身を震わせて果てた。
それとほぼ同時にポーランドもリトアニアの中に欲望を吐き出す。
搾り取るような内壁の動きに一滴残らず注いだあと、ぐったりと身をソファに委ねた。
リトアニアももう限界だったらしく、ポーランドの上で荒い息を吐いている。


「リト……」
「ん…なに…?」
 リトアニアの額に張り付いた髪を払ってやりながら、ポーランドは最中思っていた疑問を口にした。
「リトは…これが初めてってわけじゃないんよな?」
「え?」
 躊躇いながらも確認すると、ぱちくりと目を開かれてポーランドは一瞬固まった。
それに気づかないのか、リトアニアは意外そうに眉根を寄せてぼそぼそと呟いた。
「俺、そんなに慣れて見えた……?一応、こういうこと、最後までするのはポーランドが初めて…なんだけど…」
「じゃあなんであんな風に誘えるん!?自分で慣らせとか言われて嫌がらないん!?恥ずかしがりもしないで欲しいとか気持ち良いとか言っといて!」
 あまりの衝撃に矢継ぎ早に尋ねるとリトアニアは視線をさまよわせ、怒られた子犬のように小さくなる。
「あ、あの……怒らない?」
 おずおずとした質問にポーランドはうなづくと、リトアニアは決まりが悪そうにもごもごと説明した。
「前に勤めてたお屋敷で…あの、こういうことをされたのとは違うんだけど……服、脱がされたり、我慢できなくなるまで触られたり、よくされてた、から……」
 あ、でも最後までされたことはないし絶対イかせてもらえなかったし、と弁解にもならない弁解をするリトアニアに、ポーランドは心底脱力した。
リトアニアの告白はある意味では経験済みであるよりもよほど衝撃的で、常識外れだ。
よもやここまでとは思わなかった。
 それと同時に少し前の自分を全力で呪う。
「初めてなんやったら、もっと優しくしたし……リトのばか」
 まだあられもない言葉で弁解を続けるリトアニアの唇を封じると、ポーランドはぎゅうっと、自分にできる中で一番優しく、力強く抱きしめた。
 これからは以前のことなど忘れるほど抱いてやろうと心に決めた。
手始めに後始末を終えたあと、「ポーランドルール発動、俺意外としたらお仕置き」と宣言することにした。



リトアニアが前に働いていたのはロシアさんのお屋敷です。
絵茶でご一緒させて頂いた某様宅にて「攻めにどん引きされる受け」とありまして、ずっと書きたいと思っていたので書いてしまいました。
勝手に使って申し訳ありません。文句は受け付けておりますので……
お粗末さまでした。





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